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マテリアルインフォマティクス講習会

2016年5月10日

これまでは、期待する特性・性能を持つ材料の作成のために、実験・シミュレーション等の試行錯誤を繰り返すしかありませんでした。 一方で、計算機の性能の飛躍的な向上により、多数の蓄積データを効果的に処理することが可能となりました。 そこで、計算機を利用して過去の蓄積データを情報科学的に解析することで、新たな材料の特性を予測しその指針を得る、「マテリアルインフォマティクス」と呼ばれる研究分野に注目が集まっています。 本講習会では、マテリアルインフォマティクスに必要不可欠な機械学習についてわかりやすく、実例を交えて解説いたしました。

講演会概要

| | | |-|-| | 講習会名 | マテリアルインフォマティクス時代に向けた機械学習 | | 日時 | 2016/03/15 (火) 10:30~16:30 | | 会場 | ウインクあいち 1204会議室 |

全三部構成で行いました。

  • 第1部
    • 機械学習って何?一体何ができるの?
  • 第2部
    • ニューラルネットワークの基礎
    • モデル構築のための実践的なテクニック
  • 第3部
    • TensorFlowを用いたNNによる予測モデルの構築チュートリアル

会場の様子

講演前の様子です。ぞくぞくと集まってきました。

講演会開始です。


第1部概要 ~ 機械学習って何?

第1部では、機械学習についての概要を説明しました。

機械学習とは何なのか、教師あり学習と教師なし学習の違いや、分類・回帰・クラスタリング等さまざまなアルゴリズムについての概要を解説しました。

さらに、機械学習を理解するための5つの要素である

  • 特徴量
  • 汎化性能・過学習
  • 正則化
  • 次元の呪い
  • バイアス・バリアンス

について簡単な解説を行いました。

そして最後に実際に機械学習を進める流れをデータ編、アルゴリズム編に分けて説明しました。データ編ではデータの収集法や教師データの作成法、前処理・特徴量の設計についてを解説し、アルゴリズム編では機械学習手法の選択や実装、パラメータの調整法について解説しました。


第2部概要 ~ ニューラルネットワークの基礎

第2部では、機械学習の代表的手法であるニューラルネットワークを使った予測モデルの構築に必要な知識について説明を行いました。

まずはNNの学習の計算の流れを簡単に説明し、誤差関数や勾配降下法、誤差逆伝播法について解説しました。

そしてホールドアウト検証やK分割検証、Leave-one-out検証等の検証法の違いについても解説しました。

さらに事前学習に関して、Denoising Auto Encoderを用いた貪欲学習について具体的なモデルをふまえて解説し、正規化・ハイパーパラメーター・特徴ベクトルの選択についての概要の説明をしました。


第3部概要 ~ TensorFlowを用いたニューラルネットワークのチュートリアル

第3部では、Google発のディープラーニング向けフレームワークであるTensorFlowを用いて、実際にニューラルネットワークモデルを構築するチュートリアルを行いました。

まずはTensorFlow独特な概念であるTensorやOperation、Sessionについての解説を行いました。

そして弊社が用意したニューラルネットワークのモデルを学習・可視化・予測等を行うことができる実践的なスクリプトの配布を行いました。

スクリプトの解説を行い、実際にデータセットの作成・学習・結果の可視化・ハイパーパラメータの探索・学習済みのモデルを用いた出力に至るまで、非常に実践的なチュートリアルを行いました。

アンケート集計結果 参加者27名の方にアンケートに答えていただいた結果を掲載します。

項目ごとの平均値を取り、最大値5となっています。